日本のスポーツコミュニティとソーシャルビジネス
代表の石井です。
W杯サッカー日本代表の1次リーグ敗退が決まり、はや10日が過ぎました。
期間中には、「自分たちのサッカー」「日本のスタイル」という言葉が頻繁に飛び交っていたのが印象的でした。
勝負よりもスタイルにこだわりすぎなのでは?という批判も出てきましたが、選手が言っているように「監督が交代するごとに目指すサッカーのスタイルが全く転換してしまう」というのも問題ですし、強豪国のように”文化”として定着できるか否かが問われている時期にきているのだと思います。
ただしこのスタイルという議論について、個人的には自分事としても考えていました。
きゅぽらスポーツコミュニティも加盟している総合型地域スポーツクラブは、Jリーグよりも後の1990年代後半からスタートした文部科学省発の政策ですが、目指す形は(ドイツなど)ヨーロッパ型のクラブハウス付きスポーツクラブや最近ではFCバルセロナのようなソシオ制度を有したクラブということがよく言われています。
しかし、これからはヨーロッパ型の模倣ではなく、(目の前の現場のニーズ、顧客ニーズを肌で感じつつも)日本らしさ、各地域らしさを踏まえたクラブづくりを目指していくべきだと思っています。
サッカーのような競技スポーツと違って世界共通のルールの元にあるわけでもありませんのでなおさらそうすべきだと思います。
それではどのような形が日本のスタイルとして相応しいのか?ということですが、一つにはサッカーで言われていたのと同様にチームワーク、チーム精神を大事にすべきだと思っています。
まずは人が集まる場をつくり、お互いがコミュニケーションができる場を創造し、そこからチーム力や助け合い・支え合いの感覚も身につけられる場にしていくこと。
現状はランニング人口が増えておりますし、年齢が上がるにつれて、個人スポーツに偏りがちになっていると思われます。
また、ヨーロッパのようなクラブハウスに憧れる方も多い印象を受けますが、日本の場合これだとコンパクトシティ化の流れに逆らうような形になってしまうと考えます。
一部仙台や長岡のように、都市部にスポーツ施設が存在し複合型の機能を有している事例があるものの一般的には街の中心部に大規模施設を設けられない中で、人が集まりやすく自然に溶け込むような場をつくれるのか(その中にスポーツやソーシャルビジネスの仕組みを盛り込めるのか?)を考えていくことが今の日本の地域スポーツ界に必要なことなのではないかと思います。
そしてもう一つ日本の特徴として挙げられるのは、学校に部活が存在することです。
オシム元日本代表監督も部活というシステムについて称賛されていたと記憶しておりますが、学校の部活と総合型地域スポーツクラブがどのような連携を図っていけるかが今後はさらに重要になってくると考えます。
こうした日本の特徴をベースにした上で、各地域の独自性を打ち出し、より良いスタイルを確立させることが重要と思います。特徴を活かした形のスポーツコミュニティのスタイルというものをぜひこれから一緒に考えていきましょう!!
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